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euphoria (CLOCKUP) 感想

2019-07-30

CLOCKUPよりeuphoria(ユーフォリア)です。
 
 
目を覚ました場所は白い部屋。そこに閉じ込められていたのは、主人公・恵輔と6人のヒロイン達。そこへ突如として「謎の声」が告げる。ゲームの開始。それは主人公が解錠者となり、ヒロインを一人鍵穴として選択し、指令された行為を行わなければならないというゲーム。その理不尽な内容に逆上した一人は、拷問の末、醜い姿を晒して殺されてしまう。従わざるを得ない彼らだったが、恵輔は暗い情動を持つ自らの性癖により、昂奮を覚えていたのだった。
 
 
というのが物語の始まり。はっきりいって内容は、エロ・グロ・スカの三拍子揃ったハードな内容ですので、そちらに体制が無い人は回避推奨。体験版があるのでまずは実際に見てみることを推奨します。私も過去ブラックサイクの作品を途中で断念した経緯がありますので、少し心配ではありましたが、それ以上に「シナリオが良い」という評価の方が興味深かったため、清水の舞台から飛び降りる気分で、プレイ。

グロは個人的にはそれ程酷くはなかったのですが、スカの方が耐性がないのもあってかなりキツかったです。ただスカはともかくそういった凌辱的な要素無くしては表現出来ないシナリオであるのも間違いないため難しいところですよね。こういった18禁であるが故に表現出来るシナリオ、というのは久しぶりにプレイした気がします。・・・コンシューマー化とか絶対無理ですよこれw
 

 
音楽はタイトルのテーマなんかはすごく良いですね。作中で使われるタイミングも良かったし。

キャラデザは少し頭身低めですが、割と無難な感じ・・・かな?流行りの絵柄ではないとは思いますが嫌いではないです。

 
 


総評:7点

以下ネタバレシナリオ感想です。未プレイの方はご注意をば。
本作もまたネタバレ食らってしまうとかなり残念な結果になってしまうタイプ故。

 

 

 
で、内容。
 
正直シナリオが良い、という評判を聞いてなかったら途中でストップしてしまいそうではありました。というのも序盤から中盤にかけては上記でいったような、エログロスカが内容の殆どを構成しているため、辛いです。しかし、節々に世界設定に対する考察なんかもあったりするため単純にスキップするわけにもいかないという二重苦。声優さん達の物凄い演技には若干引いたものの声優ってスゲェな・・・と思いました。
 
エロシーンや、残虐シーンで淫語連発だったり、変顔の嵐だったりの、もはやギャグの領域に達していたのはどうだったんでしょうかね・・・w あのせいでシリアス一辺倒なはずのシナリオがコミカルに錯覚したりのデメリットはあったんですが、反面、そういったお遊び感を感じることで、それ程気にすることもなく続けられたという点もありました。
 
 
物語は5つの開錠を終えて、白い部屋を脱出するところから急展開します。白い部屋を脱出した先には、学園の生徒達が女子生徒を凌辱する姿があった。そして首謀者は合歓だった。合歓は学園で発生したデスゲームの勝者であり、学園の支配者となっていた。さらに白い部屋のゲームも彼女が考案していた。幼なじみの叶を人質に、嗜虐的な行動を主人公に強要する合歓。叶を助けるために合歓の首を折る恵輔。
 
しかしその瞬間、視界は真っ暗になり、次にまぶたを開いた時には白い部屋にいた恵輔。目の前には白衣をきた叶がこちらを監視していた。
 
 
といったところで、euphoriaの世界観の解説が入ります。主人公達の首についている首輪で、首謀者側の人間は、意識を操作することが出来る。主人公達がいた学園は、身寄りなき子供を集めた実験施設であり、彼らはコマに過ぎなかった。ここは「眠り姫」による楽園を生み出すための研究施設だった。
 
そこからは今まであった様々なことがひっくり返る真実を知ることになります。
 
 
白い部屋からのゲームは、夢の中の出来事に見せて、実は実際に起きたことだった、という再どんでん返しですね。そして記憶を弄られた恵輔。少しずつ思い出していった学園生活とデス・ゲームの記憶。その傍らにはいたのは、叶ではなく、合歓だった。デスゲームの冒頭で爆死したと思われた叶は実は、首謀者であり、放送室で瀕死となった恵輔を助けるために合歓は彼女と賭けをする。それは合歓が恵輔に憎まれ殺されること。そうすれば恵輔を助けてやる、と。
 
 
そもそもデスゲームは、「眠り姫」のクローンであり、楽園の次期コアとなるべく生まれた合歓を絶望させるためのものでした。その結末に彼女は絶望しましたが、合歓を憎む叶は彼女にさらなる絶望を味合わせるために、白い部屋のゲームを続けさせたんですね。
 
恵輔が幼い頃に秘密基地で出会ったのは叶ではなく、叶の母親に連れ出された合歓だった。合歓は世界の美しさを恵輔を通じてしるが、彼らは捕まり恵輔は記憶を消されてしまう。この後、さらに恵輔は病院にいたところを凜音の母親に攫われ、逆レイプされるという壮絶な人生を歩むわけですが・・・たしかにこんな幼少時代過ごしたら暗い情動ぐらい持っちゃいますよ・・・。
 
 
もうね。この真実を知った後の合歓の言動・行動一つ一つが切なくて・・・。白い部屋のゲーム中にときおり見せる彼女の本当の姿がいじらしいのなんのって。全然関係ないですけど、合歓ってうみねこのベアトに良く似てますよねw 最初に諸悪の根源みたいに描かれて、最後に評価が逆転するところなんか見ると、うみねこへのオマージュみたいなのをほんの少しだけ感じるんですが、流石に失礼ですかね?w というかうみねこもそうであって欲しかったよね、というただの私の願望ですが。
 
 
楽園の世界で一緒に幸せになろうとする合歓と、それを拒絶して、現実の世界で合歓を幸せにしたいという恵輔。色々と酷いことをした(させられた)彼ですけど、基本的にはカッコイイ少年ですよね。ありがちな、暑苦しくて自分の力量を考えずに、敵陣に突っ込んじゃうようなバカ熱血ではないのが好印象。一人間の力なんてたかが知れているんですから、彼が言うように、組織の壊滅だの楽園の解放だのはどうでも良くて、合歓を助けられればそれで良いんですよ。菜月の元で3年間の研鑽を積み、叶の居場所を探って、合歓を救い出す。
 
唯一気になるのは主人公の嗜虐癖。解釈次第ではあるんですが、私的にはあれは叶に刷り込まれた偽物の感情・・・というわけではなく、前述したように幼年期に受けたショックによる反動だと思っています。このため、合歓と幸せになるトゥルールートでもその性質は持ち合わせているんですよね。その辺をもうちょっと回収してくれるとさらに評価が上がったかなーと思います。後日談で合歓との生活の中で悩まされながらも少しずつ改善していく傾向がある、とかね。
 
 
 
梨香はいきなり死んでしまった委員長を除けば、白い部屋のゲームに巻き込まれてしまった唯一の一般人なんですよね。嫌われるためのウザキャラとして活躍した彼女ですが、普通に考えたらああいう風になってしまうのも無理も無いかも知れません。
 
凜音は、なんと恵輔の娘だったというトンデモオチ。正直凜音ルートに関しては母親のことといい描写不足もいいところです。もうちょっと作りこんであれば、合歓ルート双璧を為したのではないかと愚考。ちょっと村正チック。
 
菜月先生は、謎のフリーランス傭兵でしたw 彼女は多分有事の際の合歓や叶の護衛役も務めていたのでしょうが、彼女の仕事に恵輔からの凌辱を甘んじて受けることも入っていたのだろうか。すごい幅広いですよねw エンディング的には最も安全な感じ。
 
で、黒幕といってもいい存在の帆刈叶。しかし、私的には、恵輔と同様に彼女を憎み切れなかったんですよねえ。彼女の合歓への憎悪というのは、実の娘よりも優先されたという嫉妬や、彼女さえいなければ、死ぬことはなかったはずの両親への想いとか色々な理由があるんでしょうが、同時に、自分と同じように幸せに包まれて生まれてきた子供じゃないという共感もあったんでしょうね。そして目の前で恵輔とのイチャイチャを見せつけられるわけです。こうなったら負けず嫌いの彼女が、そのままでいるはずもなく、合歓を連れて研究所を抜けだしたのはその辺りに理由があったのかも知れません。やっぱり恵輔と合歓と過ごした偽りの学園生活に思う所があったのでしょう。彼女も人間ですしね。
 
しかし主催者側の人間なのに、彼女体張りすぎですよねw 鬼畜エンドは、仮想現実ではなく実際にあったことでしょうし、人間コインランドリーとかもマジでやってるはず。まあひょっとしたら認識操作でなんやかんや処理してる可能性もありますが、彼女の持つ狂気性からも合歓との賭けは本気だったと思うので、そのためにあのくらいはするんでしょうね。鬼畜エンドについては流石に「幼なじみの叶」に対して恵輔がそこまでするとは予想してなかったんでしょうけども。

合歓と叶の立場逆転は流石に予想出来ませんでしたが、楽園やデス・ゲームなんかは、割とありがちな設定ですのでそれほど斬新さは感じませんでしたね。しかし伏線回収については上手くやっています。

 
 
総評
 
グロ・スカ等の人を選ぶ描写に偏見がない人であれば、十分オススメ出来るシナリオ。逆に耐性がない人には、いくら最後で挽回してもダメだと思うので回避推奨のゲームです。シナリオの総量的には控えめですが、SFチックなサスペンスホラーとしても純愛ゲーとしても楽しめる良作です。・・・しかし人に非常に薦めにくいゲームであるのがネックですね。

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