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BALDR SKY ZERO2 感想(戯画)

2019-07-30

バルドシリーズ最新作にして、ゼロの完結編です。

グラフィック、BGM、システムについては前作同様ですので割愛。


総評:7点

 シナリオは、前作の共通7章までがまるごと入っていて、そこからシゼルルート、マレルルートへと分岐する形となっています。とはいっても完全にルート管理されており、シゼル→マレルの順でしかプレイ出来ません。

攻略ヒロインが2人で分割商法ということからボリューム不足の懸念があったわけですが、そこはさすがのバルドシリーズ。トリのマレルルートが全ヒロインの総集編+グランドルートといった内容ですので、非常に内容が濃く、長い。この点は杞憂に終わったといっていいでしょう。

ACTパートも手を加えられていて、チャージブレイクシステムが追加。A,B,Cの武器使用に応じてそれぞれゲージが貯まり勝手に発動するスキルであり、これによりテンポが多少改善された感はあります。今作は敵の数が異常に多く、タイマンで悠長にコンボするゲームでは無くなっている印象です。

テキストについては、前編でも好みの別れたエドや咲良達の口の悪さは、多少おとなしくなった感じはあります。ヒロインが上官であるシゼルだったり、あっけらかんとしたマレルなのも要因の一つなのですがエドがだいぶ丸くなっていますね。まあブチ切れると下品な暴言を吐くところはかわってませんがw

以下ネタバレ感想となりますのでご注意をば。

で、シナリオですが、前編で残ったままの謎や、ばら撒いた伏線はほぼ全てが回収されたといっていい内容。それなりに長かったシゼルルートがオマケに感じる程マレルルートは濃密です。

マレルはてっきりマスタースカベンジャーそのものだというオチだと思っていたのですが、全然違いましたねw そしてある意味一番の驚きであるエドに移植されたブレインチップがノインツェーンのものであったこと。流石に予想外の展開でした。

ライターさんがツイッターか何かで呟いてたらしい、バルドスカイゼロはノインツェーンの救済の物語だっていうのは本当にそうだったんですね。ノインツェーン部分は伏せ字だったみたいですが。たしかにSAS内のマッドドガーは殆どがノインツェーンの脳を移植された者達だったわけですから、マレルやムーシュ、エドも含めてノインツェーンの元となった胎児達を自由にする物語だったとも言えます。


 とまあ、中佐も生き返ったし、皆無事で良かったね!というハッピーエンドだったわけですが、正直そこに至る過程に不満があったのも事実です。

 まず作品全体に言えることなのですが、好きな人にはたまらないサイバーパンクのこの世界ですが、前後編含めて非常に分かり辛いです。バルドスカイの時点で仮想世界を主とした現実と異なる世界だったわけで、その世界の設定、背景、法則を理解するだけでも中々骨が折れます。
 まあそれが面白い部分でもあるのですが、ZEROに関しては、そのバルドスカイの中でも特殊な世界であり、この世界の常識を逆手に取ったようなテクノロジーが数多く出てきて、理解が追いつきません。
 
 さらに勢力図も非常に複雑な上に、昨日の敵が今日の味方になるようなこともしょっちゅうで、今現在誰がターゲットなのか、味方なのかすらわからなくなってしまう始末。説明や解説自体も専門用語の羅列が多く、用語にしても一つの言葉が多数の意味で使われたりするので理解し難い。

 私の読解力不足といえばそれまでなんでしょうけど、それにしてももうちょっと分かりやすくならなかったものかと思うんですよね。ミッション前のブリーフィングでリーナがプランを説明するというシーンは結構な頻度でありますが、殆ど理解出来なかったですw 大体やることは出撃して敵をぶっ潰すだけですしね。アムリタの説明みたいに図入りで説明してくれれば少しはマシだったと思うんですがねえ。


 あとはまあある意味お約束ですけど、マスター&マルタがあまりにも便利過ぎてもはやドラえもん状態。スカイのノイ先生&ナノマシンも割と万能でしたけど、その比じゃないレベルで万能。そんな世界だから、最後の仲間が一人ずつ死んでいく展開もリアルボディ無事だしどうせなんやかんやで生き返るんだろーなーとしか思えなかったので別段感動もありませんでした。これはスカイの空ルート終盤でも同じ展開でしたが、あちらはリアルボディを失って(というか世界が滅んでますが)ますから単純に生き返ったわけでもなかったですしね。

 展開と結末だけを鑑みれば「ノインツェーン救済の物語」として、よく出来たお話だと思いますがシーン毎で見るとご都合主義が多すぎて少々陳腐に見えてしまいました。エドの葛藤を描きたかったのでしょうが、そのためだけに全員死亡→復活なんて展開を描くのは納得解出来ない。

 あとはムーシュの存在ですかね。彼女もマレルも助けるというのがエドの信義なのはいいとしても、エドがムーシュに惚れてるのが理解出来ないんですよねえ。いくら表と裏の存在みたいなものとはいえエドが接してきたのはあくまでもマレルなわけで、ぽっと出のムーシュをマレルと同等に扱うのがなんかなーと。あの結末にしたかったのならもう少しムーシュとエドの関わりを全編にわたって増やして欲しかったところ。この辺、スカイの空ルートが殆どクゥルートだったことを彷彿とさせますw

 あーそれと結構気づいてない人も多そうですが(私もしばらく知らなかったですし)、マレルルートはグッドエンド後のクリアデータでもう一周プレイするとラストに十七章が追加されます。内容は短く、マルタからマスタースカベンジャーの正体について示唆される程度なのですが、彼のシルエットが空そっくりだった理由がわかりますので、何気に重要だったりします。しかし同じ内容をスキップ有りとはいえもう一度プレイしなきゃならない上、戦闘はスキップ出来ないのというのは結構苦痛でした・・・。もう少し何とかならなかったかなあ。

 


総評

バルドスカイのスピンオフと見せかけてその実バルドスカイの補完であり、完結編でもあるという濃厚なシナリオの力作。しかし内容が複雑過ぎて非常に読みづらく感情移入しにくいという厄介な作品。バルドシリーズの中でも特に評価の別れる作品だと思われる。

 バルドスカイとゼロの関係は・・・何故かクロノトリガーとクロノクロスの関係に似ている気がするのは私だけでしょうか。

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